2009年05月02日

宴〜憂いの館〜

夏休みを直前に控えたある日、卓也の元に、官能小説家の叔父が失踪したことを知らせる手紙が届く。その手紙には「未発表の『憂いの館の虜人』を見つけ出した者に、私の残したもの全てを相続させる」という気になる一文があった。卓也は、旅費も全て負担してもらえることから、叔父所有の小さな孤島に立つ古い洋館――「琥珀館」を訪ね、その叔父の残した謎解きに挑戦しようと考えた。早速、飛行機と船を乗り継いで、件の洋館に辿り着いた卓也を待っていたのは、怪しい微笑みをたたえる未亡人、フランス人形のような少女、琥珀館の一切を仕切る麗人ら数々の業を背負った者達だった。外界から閉ざされた洋館での生活に安らぎさえ感じる卓也だったが、次第に館本来の姿を垣間見ることに……。    無料体験版ダウンロード