Distance
「女子陸上部のコーチをしてくれないか?」南瀬高(みなみせ たか)は、その依頼に大きく頷いた。期待と希望に満ちた将来を打ち消す、あの一瞬の事故。そのまま卒業を迎えてしまった悔しさ。それでも諦めずにリハビリを続けてきた高にとって、この依頼は希望溢れるものだった。たとえ立場が変わっても、走ることに携われる喜び。今年度で廃校を迎える母校への想い。そして、新しい目標。持ち前の前向き思考と希望を胸に、高は新しい一歩を踏み出す。しかしその先には、様々な困難が待ち受けていた―― 無料体験版ダウンロード