id[イド]−Rebirth Session−
――そこは閉鎖的な港町。しがない探偵事務所を営む“長谷川士郎”は、対人関係の面倒を嫌い、“迷い猫”の捜索を主な生業にしている。その士郎の事務所に訪ねてきた新たな依頼人――“片瀬桜”。彼女は士郎の旧友の妹だった。桜が依頼してきたのは行方不明の彼女の兄、つまり士郎の友の捜索だった。士郎が目をつけたのは、裏通りの一角にあるカフェバー…『Cafe seaside』。昼間は老若男女で賑わう、カフェとして…夜間は薄暗く照明の灯った、バーとして…二つの顔を持つ。夜の顔については、あまり知られていないにもかわらず、扉を叩く来訪者が少なからず……。それには“理由”がある。単なる噂話だが、町に、ネットに、人を介してその噂はひっそりと息づく。彼女……“雨宮希沙”も、そんな噂に引き寄せられた人間のうちの一人だ。桜の兄の噂を聞きつけて、ここに集まる人々――。事件の核心はそのバーにあると見た士郎は、桜と共に捜査に乗り出す。しかし、事態は急変。思わぬ方向へと転がり出て……。集められた12名の男女。彼らを前にして、仮面を身にまとった店の主人は告げる――兼ねてより計画していた“集会”の決行を。目的も、行く先さえ告げられぬまま、夜の闇へと出港する一艘の客船。その行き着く先は、周囲を海に囲まれ孤立した小さな孤島だった。彼らは一体何の為に集められたのか…??島で彼らを待つものとは、一体…?? 無料体験版ダウンロード