林間島
何かが、おかしい。本土から船で2時間の離れ小島。母子家庭に育ちながら母を亡くした結城七海は、伯父である晴彦に引き取られ、初めてその島へとやってきた。晴彦の家は島では“本家”と呼ばれており、七海もまた“お嬢様”として島民たちに受け入れられていっていた。しかし近頃、妙な視線を感じることがある。まとわりつくような、粘つくような視線が肌を撫でていく。考えすぎかと思っていたが、それは決して気のせいではなかった。ある夜、晴彦に呼び出された七海は、祭りに使うからと巫女装束を着させられた。信頼を寄せる伯父の言葉に、素直に従う七海。だが次の瞬間、七海は晴彦に組み伏せられていた。恐怖よりも驚愕に、七海は悲鳴を上げる。その七海をいつの間にか、島民たちが取り囲んでいた。助けを求めようとした時、七海は気が付いた。自分を見つめる、島民たちのその視線。ここしばらく自分を悩ませていた視線の主が、島のどこにでもいる島民たちだったということに。そうして七海は悲鳴も懇願も虚しく、島民たちに観られる中で晴彦に処女を奪われるのだった。だがそれこそが悪夢の始まりであることを、破瓜の痛みにすすり泣く七海は、まだ気付いていなかった……。 無料体験版ダウンロード